満足度★★★★
鑑賞日2019/05/26 (日)
『遠くまで来たんだ』26日の大千穐楽の回(1時間35分)を拝見。
「客演舞台にハズレなし!」と勝手に信頼している、三浦葵さんが選んだ作品だからということで、初めて拝見させてもらった劇団晴天さん。出演者の中に目元キリリッ!の鈴木あかりさんを確認した序盤から、鈴木さん所属の第27班の舞台を観ているような感覚に囚われの観劇だった。
「登場人物の誰もが神経繊細で優し過ぎ!」とスレた観劇オジサンは当初、苦笑気味ではあったものの、その登場人物達が発する、さりげないセリフの一つ一つに作者の神経が行き渡っているさまに感心させられ、さらには、話の中での各々の登場人物への焦点の当て方も絶妙で…観終わっての感想は「上質な群像劇」。
舞台の設定の一つが北海道なのに、冷房を切った会場の蒸し暑さには閉口させられたが、1時間35分、良い時間を過ごせた。
それから、過日、拝見した『いつもの致死量』でも担当されておられた、舞台美術・眞野祐美子さんの「何気に死角のない、客席から見やすい舞台セット」の、作品への貢献にも触れておきたい。
【配役】
遠野千夏(公私共に憔悴し切って、一人旅に出る)…中野智恵梨さん
松田まもり(千夏の同居人。精神的なダメージを負った「引きこもり」)…きずきさん
松田正護(姉まもりの身を案ずる大学生の弟)…加藤巧巳(かとう・たくみ)さん
城之内進(千夏の彼氏。ビストロ居酒屋?の店長)…櫻井竜彦さん
今井桃子(千夏の会社の後輩)…湯浅くららさん
滝本リカ(千夏が滞在中の北海道のペンションのオーナー)…鈴木あかりさん
河本平助(ペンションのバイト。リカとは実は互いに…)…万代竜一(まんだい・りゅういち)さん
相川光(ペンションの客からバイトへ)…三浦葵さん
飛田浩太(正護の大学の友人。城之内のビストロ居酒屋のアルバイト)…宮口嘉行さん