満足度★★★★
「山の声」は昨年10月に見たが、今回は大阪のオリジナルキャスト(二人)による初の東京公演。初めて見た時の「冬山体験」が再び味わえた。今回は、加藤文太郎が愛妻と愛娘の写真を相棒に見せて「どや?」「どや?」と、相手が「かわいいなあ」というまで、しつこく迫るのがおかしかった。遭難死する最後の、妻子の夢と同様、妻子への愛が前回以上にくっきり見えた。作者大竹野正則の評伝劇「埒もなく汚れなく」では、天才・大竹野と凡人の妻の軋轢や、大竹野に対する妻の不審と嫉妬が強烈だった。しかし、遺作「山の声」で、大竹野は妻恋歌をうたっていたのだとわかった。
ネタバレBOX
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2019/05/19 19:53
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