満足度★★★★
鑑賞日2019/05/02 (木) 14:00
価格4,000円
名称だけは聞いたことがある藪原検校をモチーフとしたピカレスクもの。
とはいえ、主人公・杉の市がさほど「悪人」には見えず(といって義賊というワケではなく、それどころか強盗殺人なども犯している)終盤の負の連鎖により破滅に向かう展開は典型的な悲劇(ギリシアあるいは講談などの)に見えてしまう。
さらに、獄門の前の市中引き回しがゴルゴダの丘に向かうジーザスのように感じられてしまい、これ、くちびるの会「疾風のメ」から引きずっているな、と。(笑)
また、そこに限らず歌舞伎や大衆演劇などの表現法も取り入れた作風はまさしく「ハイブリッド時代劇」だな、とも。