満足度★★
都会と孤島で起こる事件が並行して進んで行き、次第に真実が見えてくる。捜査を担当するのは不幸探偵アンとミラー警部補。マザーグースのような童話をなぞった殺人事件という王道ものである。
翻訳調の大げさで格好を付けたセリフが浮きまくっている。ここは雰囲気作りだと我慢するべきところなんだろうなあ、とは思いつつもやっぱりどう見てもアジア系の俳優さんたちである、まったく馴染まないのだ。気恥ずかしさをはねのけるようにセリフを気張ったりすると益々浮いてしまう。俳優さんの力量がまちまちなことも大きい。
暗転が頻繁にあるので流れがぶつ切りになり、集中力を削がれた。映画並みにシーンを変えるのでそうなるのだが、出て二言三言会話して捌ける、で一々暗転していたのではたまらない。いくら何でも変だと思ってこの団体のコンセプトを調べてみると
***『映画を舞台で』をコンセプトに、映画のような脚本・世界観に、役者の漫画のような迫力ある表現力が加わり、繊細かつ派手なストーリーに大胆な芝居を合わせた、新しいエンターテインメント作品を追求している。***
のだそうだ。そして実際に観て私はその方式が嫌いだということがはっきりした。好きな人は観る、嫌いな人は観ない。それで良いのだ。
以上、この2点「翻訳調のセリフ」「頻繁なシーンチェンジ」が好き、あるいは許容できる人にはお勧めである。