静かにとけた桃色【ご来場ありがとうございました!】 公演情報 劇団えのぐ「静かにとけた桃色【ご来場ありがとうございました!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     えのぐには脚本家が2人居るので今回は各々が1作ずつ、2作品の上演だ。(追記後送)

    ネタバレBOX

    劇団えのぐ平成最後の公演と銘打ってもいる。どちらも話が展開するのは、喫茶店である。まあ、レイアウトが若干変わったりはするが、小振りのテーブルと椅子の移動位なので苦にはならない。物語の展開にも自然な流れが出きて設定は上々だ。出捌けは下手奥と上手奥の2カ所、下手の方は床まで黒布が垂れ目隠しにもなっているが、上手は暖簾が下がっているのみ。開けたドアのノブの上辺りにメニュが見える。下手出捌けの客席側にはカウンター。ハイチェアが2脚置かれているのだが、腰掛け部分の飾りや、座る部分は皮を縦横に編んだ中々お洒落なもの。従業員のエプロン、カウンタークロスなどは総てピンクだが、カウンタークロスのピンクには、小さな文様が入っていて色調も微妙に異なる。更にマスターの穿いているGパンの腰回り、後ろポケットなどにはカラフルなパッチワークがあって劇団名を暗示している。
     第1話は解離性人格障害或いは依存性パーソナリティー障害との合併という風に捉えられている女の子の恋を描いた作品だが、パーソナリティー障害については実存する本人以外に4つのパーソナリティーを持ち内1つが強力に自己主張を始めているという設定だ。実際にこのような事例があるか否か自分の調べた範囲内では明らかにできなかった。何れにせよ若い女性の場合には境界性パーソナリティー障害などが発生するケースもあるというから、周囲の人間はかなり真剣に取り組まなければ如何ともし難いのは事実であろうし、病を患っている女性自身が相当苦しい思いをしているにも拘わらず理解されにくいということで更に迷路に踏み迷うことも多かろう。今作ではハッピーエンドにしているが、苦しんでいる女の子の在り様を考えさせる所が味噌。

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    2019/04/25 11:58

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