満足度★★★★★
新人さんの戯曲ゆえに「少々荒削りな部分があっても致し方なし」という心配は一切無用、それどころかあまりの高い完成度に思わず「マジで!?」
いやなるほど、原作の良さを壊すことなく、ちゃんとベテランの地ならしがなされていた様で「そうじゃなきゃ巧すぎるよね」納得です。
見事なほどに気持ち良く追っていけるストーリー。
少し先の未来を思わせる無国籍な感じ(何故か関西弁も登場)は、星新一をちょっとだけ彷彿。
観劇初心者にも優しい「分かりやすさ」を全然浅いものと感じないのは、心のひだに触れてくる言動,、滲み出る可笑し味と・・・これ自分ちだったら・・・と思いが巡る状況展開の面白味があったから。
お洒落な小劇場、役者さんの演技スキルはその枠に納まりきらないほど堂々たるもの。
全くもって贅沢な時間を過ごす事ができました。
「奥様に永遠の命を与えましょう」と持ち掛けるセールスマン。
「笑ゥせぇるすまん」に出てくる喪黒福造みたいのを想像していましたが意外にも美人セールスマン。
自分だったら「う~ん何かが違う。やっぱり契約しないな」・・・しかし油断すると心が揺らいできそうな絶妙トーク(笑)
もちろん契約成立するわけですが、さあどうなる!?その先への期待を膨らませる冒頭の手腕からしてお見事。
連れ合いを失うかもしれない、どうしようもない気持ち。そこに一石を投じる感慨深さと共に、しっかりコメディーな作品でした。
2019/04/13 12:31
2019/04/13 10:04
力強く瑞々しい才能を中心に、実力ある方々の力が惜しみなく結集してこその贅沢さなのだと思います。
新人戯曲賞公演のイメージが、ものの見事に覆りました。
沢山のスタッフさんが快適な観劇が出来る様、それぞれに職務を全うされているのも全部が合わさって「極上」の公演が完成するのだと痛感しました。
今回は本当にありがとうございます。