満足度★★★★★
あらすじ 16世紀のイタリアの実話(*)に基づいたお話。チェンチ伯爵が妻や子供に虐待の限りを尽くし、彼らによって殺される。裁判で彼らは最初は父親殺しを否認するが拷問によって認めてしまう。次女ベアトリーチェだけは最後まで抵抗する…。
(*) ウィキペディアの「ベアトリーチェ・チェンチ」の項を参照のこと。
昔の小劇場はこんなにエネルギーに満ちていたのかと驚愕する舞台です。
過剰な演技、過剰な化粧、過剰な音響、過剰な装置の動き…とにかく過剰な演劇です。
圧倒的なイメージの洪水に五感が麻痺してしまいます。
舞台の前方(通路?)に何かがあってそこで何かをしているのですが後方からは全然見えません。
ホームページには「肉体による”暴力とエロス”の饗宴!」などという惹句もありますが、それは天井桟敷の公演のもので、この舞台では何もありません。お父さんたち、そこはお間違え無く。
しかし「スズナリ」の座席は小劇場界でも最低のレベルです。前後の間隔が狭いので一旦落ち着いたら体をほとんど動かせません。この舞台は観ているときは集中していたので苦になりませんでしたが終わったとたん一気に腰に来ました(泣)。