毛皮のマリー 公演情報 パルコ・プロデュース「毛皮のマリー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    1967年に寺山修司が美輪明宏のために書いた作品。退廃的でいかにもアングラといった風。片方の胸をはだけた男娼・マリーと、18歳なのに半ズボンをはき、応接間に放たれた蝶を標本にすることが日課の美少年。その奇妙な取り合わせに、まずギョッとさせられる。美輪のセリフが聞き取りづらかったのは残念だが、グイグイ引きつけられた。見終わったあと、なんとも言えないさみしさが残った。

    ネタバレBOX

    美少年はマリーの養子で屋敷の外に出ることを許されない。彼にとっては、「大草原」と呼ばれる応接間が世界の全てなのだ。見るうちにハッと気づいた。これは男娼と美少年に形を借りた寺山修司と母の物語ではないか。母一人子一人で、息子に人一倍執着していた母親。母の支配に息を詰まらせていた息子。公演後、パンフレットを買って読んだら、同じことが書かれていた。ますます興味がわいた。

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    2019/04/10 08:14

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