SWEAT 公演情報 劇団青年座「SWEAT」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2019/03/08 (金) 19:00

    実際、海外で上演されたとき、場面転換はどのようにしていたのだろう。
    2000年と2008年との時空間を行き来するのだけれど、物語りの主軸は2000年で、2008年を描く冒頭と最後の場面を、2000年の背景で接続を図るという構造になっている。

    やはり、何というかアメリカの作品というのは、どうも乾いている感じがする。
    人間の感情が剥き出しになっているというか。

    登場人物に関する表記について1つ疑問?
    それぞれの出自について「イタリア系アメリカ人」「コロンビア系アメリカ人」「アフリカ系アメリカ人」と記載されているのだけれど、トレイシーやジェイソンは「ドイツ系白人」と書かれている。これは、アメリカ籍を持っていないことから、こういう表記になったのだろうか。トレイシーは代々、アメリカに住んでいるようなのだけれど。


    ネタバレBOX

    2008年、黒人警官ア―ヴィンと、8年の服役を終えたクリスとジェイソンそれぞれが対話する場面→クリス、ジェイソンがそれぞれに母親を訪ねる場面→事件が起きたバーにクリスとジェイソンが訪れ偶然に邂逅、オスカーとスタンに詫びる場面
    ジェシーの2008年は描かれないが、シンシアとトレイシーの今は、残酷なほどに対照的だ。子供たちの精神も同様に。

    それだけに、最後の4人の邂逅とオスカーが廃人同様のスタンの面倒を見ていることに、
    クリスとジェイソンが驚きと感謝を示す場面で、オスカーの「当り前じゃないか」と語る場面は、この物語にも救いはあることを端的に示している。ここまで溜めに溜めたものが、堰を切るように押し寄せてくるのを感じた。

    0

    2019/03/11 16:30

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大