革命日記 公演情報 映画美学校「革命日記」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    昨年やられた同作品の青年団公演では2バージョンの内、リーダーを坊薗女史が演じる方を見損ねて残念がった記憶が。戯曲は面白く、映画美学校の発表公演は中々良い。
    だが今回のは恐ろしくリアルな、まあ現代口語演劇じたいリアル追及型なのだが、同戯曲も含めて「リアルでなさ」を笑いにまぶして提供する平田演出舞台とは少し様相を変えて、リアルを犠牲にして笑いを取る的場面は一切なく(型の笑いは一箇所のみあったが)、人物像や関係性が全編にわたって丁寧に作られていた。
    「今の時代、そういう(連合赤軍事件の粛清のような)事はない」という台詞にある通り、時代は限定しないものの現在に近い設定と思しく、社会変革を目指す活動に身を投じることになった若者の素直な心情、組織の矛盾の実態が、浮き彫りになって行く。作者的には社会変革の主体を気取る若きインテリの鼻持ちならなさ、打算、功名心、支配欲を内に秘めた発語を、笑う飛ばすために書いた戯曲であったとしても、作劇においては十分人物らの内面を汲んで台詞を書いた事だろう。対立する登場人物らそれぞれに感情移入できる舞台に見入ったが、これを平田氏が書いたのだ。

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    2019/03/11 09:15

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