満足度★★★★
あらすじ:静岡市の沖にあるスーパーもない島での物語。20年前に島の火山が噴火し火砕流で多くの人が亡くなった。そのとき家族を失い一人ぼっちになった2人と6人が2組の共同生活体/疑似家族を作って暮らしてきた。追悼式典の日、一番年少の女性があることで島を出ると言い出し、父親や兄、姉として彼女を見守ってきた「家族」は過剰な反発をしてしまう…。
王道の家族ものの設定をちょっとひねって焦点を鮮明にしています。MONOにとっては結成30周年の節目に新加入の4人を迎え、改めて確認する原点なのでしょう。前作の「隣の芝生も。」とは違った直球勝負のお話です。しかしお涙頂戴にはならず、チラシにあるような涙は心の中、あるいは舞台で描かれていないところで流されるものなのでしょう。
題名の「はなにら」は最近島に増えてきた植物という設定ですが実物が登場することはありません。繁殖が旺盛でニラやネギのような匂いがあるとのこと。花言葉は「別れの悲しみ」。