ピルグリム2019 公演情報 サードステージ「ピルグリム2019」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    鴻上尚史が率いる虚構の劇団の『ピルグリム2019』を
    鑑賞。『第三舞台」時代の傑作芝居の再演。

    作家として連載を打ち切られ、創作意欲が欠乏したした作家・六本木。
    そこに編集者から新たなる提案を打ち明けられる。それは六本木の作風とは真逆な、現在を問うた、世界観を構築する内容であった。
    そしてその作風に登場するピルグリムたちの旅が始まるのである。
    六本木が書いている書斎と旅するピリグリムたちの姿が同時進行で、舞台は進行して行くのである……。

    かなり昔の作品で、内容は現代に合わせて脚色されている。
    時代と世の中の環境は変われども、人間が求めている心のオアシス存在はそれほど変わっていないようだ。
    そして以前より人間関係がややこしくなっているのは間違いないが、それは便利さを追求すればするほど、比例するように失って行くものも大きく、人間の苦悩はいつの時代も変わらない。
    第三舞台の頃と変わらない、軽妙で、明るく、楽しい舞台であり、観客の感激度は満点で、最強だ。
    そして「これこそが小劇場の面白さだ!」と叫んでいる。
    だが描き方は変わらずとも、野田秀樹同様、描かれる背景は非常に重く、20代の頃の鴻上尚史は、今ではそこにはいない。
    夢の遊眠社と第三舞台、小劇場時代のトップを争った劇団であったが、描く世界の向かう先が、互いに正反対になっていたのは驚かされた。

    0

    2019/03/03 20:31

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大