春は馬車に乗って 公演情報 演劇ユニット「クロ・クロ」「春は馬車に乗って」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2019/02/23 (土)

    23日17時開演回(70分)を拝見。

    ネタバレBOX

    川端康成と共に新感覚派の作家として大正から終戦後までの時期に活躍した、横光利一(よこみつ・りいち)の『春は馬車に乗って』『蛾はどこにでもいる』を基にした本作は、作家である夫(演・内藤羊吉さん)が、長い闘病の末に病死した前妻(木村優希さん)への追慕から脱して、目の前で自分を支えてくれる現在の妻(キジマチカさん)と共に歩み出すまでを、夫の友人(大寄正典さん)を交えて描いた70分。

    開場後、既に芝居はスタンバイしていて、その独特の空気感に触れてはいたが、いよいよ開演となり、受付から漏れる陽射しが黒いカーテンで閉ざされてからは、4人の役者さん・劇伴・照明が織りなす濃密な演劇空間に、すっかり浸ってしまった。
    でっ、夫・前妻・現在の妻と観客の感情を仮託する対象が3人いるうち、自分は、キジマチカさん演じる後妻に一番シンパシーを感じた。
    なんせ、既にこの世にはいない、夫の心の中の「妻」と戦う?共生していく?のかという問題を、常に突きつけられていたのだから、夫と共に歩んでいくラストシーンまでの日々の苦悩は如何ばかりかと。

    役者陣では、よく通る情感のこもった声も・整った清楚な顔立ちも、幾度も舞台を拝見しているので充分承知のはずなのに、(他の観客の何人かも同様に感じられたようだが)今宵の木村優希さんが、追憶の世界の住人らしく、怖いほど、艶めかしくも美しく思われたことを特筆したい。

    【追記】
    手作りのポストカードに
    (寒いからと)使い捨てカイロの配布。
    (もし寒ければと)ブランケットやマスクの用意。
    観客に向けた様々な気遣いが
    イチ観客としては大層嬉しく思われた。

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    2019/02/24 01:51

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  • 浅草九劇では「北原肇子」だった岩元様
    こちらこそありがとうございました!

    2019/05/01 13:41

    ‪byassistさま‬

    ‪『春は馬車に乗って』‬へご来場いただき、そして、コメントをくださり誠にありがとうございます。
    本公演で制作を担当しました岩元と申します。
    お礼のお返事が遅くなりましたことを深くお詫び申し上げます。

    私どもの創る演劇空間に身を委ねていただき、大変有り難く存じます。
    演劇は受け取ってくださる観客の皆様がいらっしゃらなければ成り立ちません。
    ‪byassistさまに、このようなご感想をいただけるほどに作品へ浸っていただけたということは、本当に感無量でございます。‬

    また、ポストカード作者ならびに制作の立場からしますと、上演作品以外の部分もお心に留めていただき感謝申し上げます。
    気持ちを受け取っていただけたのだと、非常に嬉しく感じました。
    誠にありがとうございます。

    どうか今後とも演劇ユニット「クロ・クロ」をよろしくお願い申し上げます。

    ご観劇ならびにご感想を頂戴しましたこと、改めて厚く御礼申し上げます。

    演劇ユニット「クロ・クロ」制作部・岩元

    2019/04/30 13:58

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