卒業制作 公演情報 しあわせ学級崩壊「卒業制作」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     若いころに悩むべき正当な問題にキッチリ向き合い、チャンと正解を選んでいる(追記第1回2月9日17時16分)

    ネタバレBOX

    賢い作家の作品だが、未だ、演劇界での経験が浅い。その為演劇的な見せ方にイマイチ経験不足を感じた。然し乍ら、この若さでこの本質的解に至りつく頭脳は評価できる。
     舞台美術がちょっと変わっている。恰も鵺のような身体と精神を外側から支えでもするかのように、床から天井まで届く檻がまるで骨ででもあるかのように、出演者総てを閉じ込め周囲に張り巡らされている。客席はこの檻を挟むように設えられ、檻の格子を通して見える向こうの席がこちらの姿を映す鏡のよういな錯覚を起こさせるから面白い。檻の中には60㎝ほどの高さで1辺2間ほどのほぼ正方形の平台の上に学校で用いられる安っぽい机と椅子が4つずつ置かれている。平台下手と上手に椅子が各々数脚置かれており、片側の檻と壁の間にシンセサイザーと音響担当が居てマイクを通して発語される科白と競うような音響が流れ出てくる。序盤は殆ど自動律の反復が延々と繰り返されるが、時折“我々は何処から来て何処へ行くのか”といった本質的問いが為され、この問いが自動律を抜ける外壁、そう言って悪ければ、遠い反照のような構図を示してくれる。

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    2019/02/09 01:54

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