満足度★★★★★
鑑賞日2019/01/25 (金) 19:00
座席G列10番
台詞の7~8割(だっけ?)を書き直したそうで、そのためか配役の違いからか初演時(2016年5月)には感じなかったが、井上ひさしの「きらめく星座」に通ずるように思えた。
戦争の愚かさやオカしなところを笑いの中で指摘するという基本的な骨組みもさることながら、主人公にとっては脅威である人物がコワい役職なのに間の抜けたところもあり、最後に粋な計らいをするというのが重なる、みたいな。
ハンスの上司・ゲルトナーってドイツ版の憲兵伍長・権堂さんと言えよう。(笑)
また、クライマックスでは緊張感、愛の強さ、大岡裁き、など様々な要素が絡み合った怒涛の展開となるが、その感覚はさながらジェットコースター?
ホント巧いわ。(一家が脱出に成功することに「サウンド・オブ・ミュージック」も連想)
そして「新たな騒動」を予見させて幕を引く最終場(終戦直後)では戦中と戦後で態度をガラリと変える一般民衆を描いてシニカル。まさに画竜点睛を打つ、だね。