ストアハウスコレクション・タイ週間Vol.3 公演情報 ストアハウス「ストアハウスコレクション・タイ週間Vol.3」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ストアハウスコレクションは何度か観ているが、今回はより身体表現に拘った作風になっていると感じた。
    タイ、日本の両演目とも言葉は発しないといっても過言ではないだろう。確かに短い鼓舞するような掛け声は聞かれるが、それは音(響)として舞台上に流れているようだ。
    さて、身体表現を観るのは、観客にしてみれば自分の自由な感性に委ねられるはずだが、何故か制作側の意図は?という勘繰り斟酌をしてしまう。本公演はそんな理屈的なことは関係なく、観たままの熱き創作が伝わった。
    (上演時間2時間40分(途中休憩15分)

    ネタバレBOX

    素舞台、そこで男女の演者が熱く激しく躍動するダンス、パフォーマンス。タイと日本の共通した表現は言葉を発しない、人数こそ違うが男女で構成されている。上演の順番は日によって違うみたいだが、自分が観た回はタイ、日本の順であった。
    共通しているのは、「生」ということだろうか。

    タイのダンスパフォーマンスは、力強さというよりは技巧的な印象を受ける。男3、女2による飛び、跳ね、回転、反るなどの身体表現がシャープ。そしてシャボンなどを使い身体の動きを幻想的に観せる工夫が面白い。
    日本のダンスパフォーマンスは、大地を踏み鳴らし男3名女4名が力強く抱きしめる。抱擁というよりは叩き抱くという表現が相応しい。客席通路から舞台に上がるが、その時の表情は無表情であり、不規則に(回転)歩き回る行進が、いつの間にか鞄・衣装を脱ぎ、互いの生存を喜ぶような仕草になる。

    素舞台で暗幕で囲われた空間は、身体での表現に相応しい。小細工するようなものはなく、自分自身の力量と演者間のバランスが試される。そこには「生」という表現し難いものを、極めてシンプルに感じさせる。
    タイ、日本という言語はもちろん文化も異なる国で、人の根源を真摯に表現する見事な公演であった。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2019/02/01 23:09

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