満足度★★★
十一月は、顔見世大歌舞伎。
昼の部は「お江戸みやげ」を 時蔵さん、東蔵さん、又五郎さん、梅枝さんらが楽しく演じる人情物語。次は「新歌舞伎十八番の内 素襖落」。太郎冠者が松緑さん、次郎冠者が巳之助さん。演者さんの力が試される喜劇作品で、勘三郎さんがお得意でしたね。河竹黙阿弥・作の「十六夜清心」見どころと言うか、聴きどころは、清元の浄瑠璃方の名跡を襲名した尾上右近さんが、清元栄寿太夫として初お目見得と言うところ。同じ月の歌舞伎座に役者さんと浄瑠璃方と出演されて、本当に凄いです。テレビでもやってましたが、当面は二足のわらじでも、最後は浄瑠璃方を選択することになるのかもしれませんね。
夜の部は、「楼門五三桐」。個人的にこの作品があまり好きではなく(大した理由がある訳ではありませんが…)、石川五右衛門と色彩美と様式美を楽しむ舞台です。 今回の石川五右衛門は吉右衛門でした。二本目は「文売り」清元の洒落た人気舞踊で、文売りを雀右衛門さんが演じます。これは見事でした。最後は「隅田川続俤」。いわゆる法界坊ですね。今回の法界坊は猿之助さん。合っているとは思いますが、まだまだな感じでした。
十一月は、良い作品群でしたが、あまり印象に残らなかったですね。