満足度★★★★★
千穐楽の24日14時半開演回を拝見。
自らかけた呪詛の首輪から解き放たれて、ある者は日常を離れて駆け出していき、ある者は日常に溶け込んでいく結末に、不覚にも⁈涙腺を刺激されてしまった130分。
しっかり練られた脚本・(舞台美術、照明、音響も含めた)演出に、前回観た時よりもセリフも所作も充分に練れて伝わり具合が半端なかった、カラダだけでなく脳みそでもしっかり稽古を重ねた(と思える)キャスト達の演技を観てしまうと、コレと同じチケット代を設定された公演への視線も自ずから厳しくなるだろうな、と苦笑いせざるを得ない。
ただ少し気になったのは、前作『草苅事件』のときは、感想ツイートは称賛が多かったとはいえ、賛否分かれていた感じだったのに、今回は(自分の知る限り)称賛一色。本作は観るヒトを選ぶ作品だったのかもしれない。
【追記】
プロレスラーとしての顔も持つ、井戸刑事役の室田渓人さんのおかげで、本公演、幾人かのプロレスファンが観劇なされ、終演後の感想はいずれも好評。このように、他ジャンルのファン層に演劇に触れてもらえることは、小劇場界隈を徘徊しているイチ観劇オジサンとしても喜ばしい限りだなぁと。