私のそばには芝が居る 公演情報 藤一色「私のそばには芝が居る」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    面白い上に、オノマリコの概念君、寺山修司の役者感を彷彿させる素晴らしいお芝居でした!!!

    ネタバレBOX

    芝居が衰退した今日、芝居を衰退させた根源であるハプニングに対して、演出、役者、小道具、照明、衣装、観客などの概念が立ち向かい、芝居を復興させるというコメディ。

    一人ひとりが概念として演じるのは、オノマリコ(趣向)『解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話』の息吹、敬虔、奔放、哲学、癇癪、沈黙、平穏、飴玉、○○のようで、しかも分かり易い。

    死んだ役者が復活するところでは、寺山修司『青ひげ公の城』の中の、普通の役者なら次の芝居で生き返ってくる、生き返ってこなかったのは役者として不適格といった趣旨の言葉を思い出しました。次の芝居でなく、カーテンコールの拍手で蘇る、観客の力の素晴らしさを認識させてくれ、最近とあるお芝居で演劇おじさんなどと揶揄されへこんでいた気持ちを元気づけてくれました。ありがとうございました。

    最初の観客席の役者さんは、当日パンフレットに観客という配役があることが書かれていたこと、身じろぎもせずに余りにも不自然に座っていたこと、さらにその後ろの席に座ったお客さんがここが一番いい場所なのよと言いながら座ったことから役者さんだと気付いてしまいました。本当の観客役の役者さんが遅れて着席したときは本当のお客さんかと、こちらはしっかり騙されました。

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    2018/12/21 11:08

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