happiest 公演情報 みどり人「happiest」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    みどり人は、2018年 この新宿眼科画廊(東京都)で3公演行っており、すべて観させていただいた。本公演は、日常という身近な世間話に、人が持つ「孤独」と「触れ合い(ふれ愛)」といった感情、その計り知れない人生観を取り込んだ滋味溢れる内容。少しネタバレするが、某劇団の活動という等身大の設定である。また、いくつかの小ネタが仕込まれており、それを物語にしっかり取り込む巧みさ。
    3公演に共通した魅力は、人間観察をしっかり行い、人の感情や心情をシャープに切り取って観せる、その面白さである。その脚本・演出をしっかり具現化していたのが役者陣、実に観応えのある作品であった。
    (上演時間1時間30分)

    ネタバレBOX

    セットは、入口反対側の奥に古アパートの一室、その部屋の中は乱雑で寝に帰るだけといった場所。他に布切れを縫い付けたBox。
    ラストの舞台転換は見事で、後述する見た目(ピンク色のカーテン=女性)という先入観を指摘している。

    梗概…部屋の住人・丸茂照実(そぎたにそぎ助サン)は独身、職業は警備員、楽しみは演劇鑑賞という平凡な暮らしをしている。少し変わっていると言えば、蜘蛛の巣に興味を持っているところ。一方、この男が贔屓にしているのが、「劇団ビリジアン」(小ネタかと思った)で、劇団公演に向けて活動している様子が描かれる。
    また、丸茂の隣人・表駆流(山﨑由布子サン)はFemale to Maleという設定で、別の意味で孤独を感じている。この丸茂・劇団員・表の生活を交錯させ、それぞれの持っている悩みを浮き彫りにする。特に「孤独」と「触れ合い」といった反対の心理、その心の機微を上手く表現している。

    台詞から、この場所は東京。そこで身寄りのない丸茂と表が触れ合う。2人とも敢えて孤独を求めている訳ではなく、触れ合いの機会が少なく、積極的に交際範囲を広げることもしない。自分の居心地の良い世界観にいる、その自然体は頷ける。もう1つ、外見という、こちらは目に見える悩みであり不安である。表はもちろん、劇団内では団員間の役柄争い、人間関係を通して見栄えを気にする。本公演の人間観察は、目に見えない「感情」と見える「外見」の奥深さを探り抉ったところ。見事であった。

    小ネタと思ったのは、みどり人=「劇団ビリジアン」(緑色の顔料の意)であり、同劇団の公演日程は、本公演同様(上演後、作・演出の さいじょうゆきサンに確認したら笑いながら頷いていた)。また丸茂の死因は、興味を示していた虫の名が…。
    最後に、この回だけだと思うが、2役の辻川幸代サンの 嗚呼勘違い?笑い?の台詞が(ある意味貴重)…。
    次回公演も楽しみにしております。

    2

    2018/12/18 22:19

    0

    0

  • →ゆき 様

    コメントありがとうございます。
    感想は長文過ぎましたか(^-^;

    とても面白く拝見させていただきました。

    タッキー

    2018/12/25 12:40

    ご来場ありがとうございました。
    長文のご感想もありがとうございます!

    2018/12/25 11:16

このページのQRコードです。

拡大