尼を待つ 公演情報 三度目の思春期「尼を待つ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2018/12/12 (水) 19:30

    価格2,300円

    念願叶って人気の尼僧の年に3回しかない特別説法を聞きに来た3人の女性(うち2人は同伴者アリ)だが、事情により尼僧の戻りが遅れ……な、いわば「尼僧を待ちながら」。
    と言っても不条理ではなくむしろ「世にも奇妙な物語」の1エピソードのようなオモムキ。
    次第に不思議の度合いが増して行き、隠していた事実と共に種明かしをして、最後にオトすという構成が巧みにして好み。

    前作「女ばかり」にしても本作にしても三度目の思春期における柳井作品は他団体でのものとはちょっと違った「アナザーサイド」なのも面白い。
    とはいえ本作は十七戦地の某作品(ネタバレBOXに詳述)と根っこは近いけれども。(前段・後段とも私見)

    ネタバレBOX

    ファーストシーン(=最後に再現される)でセトハルコが寝ていたようには見えなかったのに他の2人が寝ていたと指摘するのはその後に劇中で展開される出来事が夢であることのヒントであろう。

    中心となるものの小史を過去のエポックメーキングなことで描くというツクリは十七戦地の第2回公演「百年の雪」に通ずる?(本作では女性の半生、「百年の雪」は航空機・宇宙船会社の歴史が綴られる)

    過去の知己の導きによって自分の人生の一部を見るという構造からディケンズの「クリスマス・キャロル」を連想。(=セトハルコがスクルージでシラヌイがマーレイの亡霊)
    また、不思議なキャラに導かれて体験したことが実は夢だったというのは「不思議の国のアリス」(シラヌイが時計ウサギ)的でもあるか?

    オープニングの般若心経とトイピアノ+おもちゃの鉄琴のセッション?融合?もオカしくて、でも妙に調和していて良かった。

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    2018/12/16 23:35

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