紛争地域から生まれた演劇シリーズ10 公演情報 公益社団法人 国際演劇協会 日本センター「紛争地域から生まれた演劇シリーズ10」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

     「これが戦争だ」を拝見。今まで数回拝見して来て、今回初めてゲストのトークがまともなものであった。このレベルのゲストを毎回招請して欲しいものだ。追記後送

    ネタバレBOX

     カナダ演劇界で今最も注目されている才能、ハナ・モスコヴィッチの作品。タリバン政権崩壊後混乱の続くアフガニスタンに赴任したカナダ兵士たちの目から見えた戦争が、帰還兵へのメディアインタビューという形で作品化されている。従ってかなり戦場での体験から精神を壊された言語表現が多用されるし、その用語法によってリアルな感じが増すことも事実である。だからと言って決して所謂ドキュメンタリーでは無いこともまた事実なのだが。この一見矛盾と謂われかねない錯乱・混乱こそが戦争という不条理の一面でもあるのだ。無論、この戦争も戦争をやっていないと経済が回らないアメリカが主導していることは言を俟たない。而もその狙いは、石油パイプラインルートに関わるものであることは、多少状況を理解している人々には自明の理であろう。因みにタリバーンとは、(神)学生達という意味である。タリーブが学生を表す単数名詞でその複数形がタリバーンなのだ。ムスリムの相互扶助はミッションであるから、戦争で親を亡くした子供達の多くがモスク内の施設で育ち、その施設内の学校で教育を受けることが多い。因みに“塩の行進”として知られるガンジーとその支持者による世界史の中でも特筆すべき抗議運動では、非暴力抗議行動に対するイギリスの暴力的弾圧に対し最も危険な位置に就いて他の者を庇うことを任されたのが未婚のパシュトウン族だったと言われている。何故ガンジーが、彼らをそこまで信頼したのか? 彼らは義や誇りの為に身命を擲つ者達として他の種族から信頼と評価を得ていたからである。そしてソ連に攻撃されるずっと前にイギリスから戦争を仕掛けられ勝利していた。絶頂期のイギリスが負けたのである。この辺りのことは、シャーロックホームズとワトソンの出会いにもその一端が描かれている。話が逸れた。追記は後送する。

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    2018/12/16 12:33

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