満足度★★★
人は外界を自分なりに捉え、それを元に自分の言動を導き出している。結局、人は「主観の世界」を基に生きているのであり、他者の抱く「他者の主観による世界」と自らの「主観の世界」が近いものであれば、共感しやすく、離れていれば共感し難いということですかしらね。会話の中で触れられる、欲にまつわる話題などは、ある意味、主観と外界をつなぐものなのですが、そうしたものですら、互いの思いは必ずしも合致しない。「主観の世界」の中には実在の人はいないのでしょうね。登場人物の設定自体が見終わった後も確信できず、ある意味、そのこと自体が芝居の世界観にシンクロしているのかな。