空想科学II 公演情報 うさぎストライプ「空想科学II」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    開演前から板付いてるベッドの二人。一人の頭には・・‼だがもう一人はそれに頓着なし。既視感を覚えて記憶のページを捲ったが、うさぎストライプ観劇じたい1、2本。「デジタル」の光景は仄かに残るが、粗筋をみるとほぼ同じらしい「空想科学」(2014)、どうやらアトリエ春風舎で観ていたようだが、記憶にない。脳天斧以外、本編通して何も思い出さなかった。
    うさぎストライプの舞台は力みがなくふわふわとしている。強く主張もしなければ訴えもせず、伝える事にさえ遠慮がちに見える。断定を避け、出る杭にならぬよう振る舞う現代人の習い性が舞台にも反映、だったらやらなきゃいいくらいな印象。
    しかし、人物とエピソードを増やした今作は、しっかり印象に残ったようである。
    こういう系の芝居を見慣れて来たせいかどうか、判らないが、自分と全く無関係な話ではなく感じられたという事だろう。勿論相変わらずふわふわしているが、それなりに精一杯、人生讃歌を届けるべくやっておられる、と。
    このユニットの特徴である歌や踊りが、ドラマ性を高める相乗効果を生まず、不要な婉曲表現で希釈している感もあるが、師匠平田オリザ風の歌の用い方を私が好まないだけの話かも。今回はある楽曲に乗って得体の知れぬ諸々たちがベッドの周りを踊り巡るシーンがツボに当たった。そしてタカハシを演じた男のキャラ。 

    ネタバレBOX

    眠りの(夢の)世界と現実世界それぞれの住人が居て、場面が交互に入れ替わる。双方を往き来する人がやがて夢の世界から抜けられなくなり、他方の住人がふと別の方に紛れ込んだりその逆があったり、出ているが背景に過ぎなかったりと、パズルの難解な問題を出されたような気分にもなるが、見た所パズルの方はさして重要でなく(「死」を体現する人物二名のみ押えればよし)、次の事が染み込んで来れば差当り観劇は軟着陸と言えようか。
    死は唐突に無意味に訪れる。人の生涯の価値は何人も計れない。それが孤独死であっても。そして思う人の心に死者は住み続ける・・。 

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    2018/12/06 01:21

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