世光ちゃん。ぎらぎら♡ 公演情報 Pityman「世光ちゃん。ぎらぎら♡」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/11/13 (火) 19:00

    価格1,500円

    地方の街の再開発をめぐる物語(を展開しておきながら、まさかの……)。
    会場の浴場跡(だけ)を劇中の廃業した銭湯として使い、その浴場跡部分が客席よりもわずかに高めなので「劇場っぽさ」も漂う。この会場では既に何本か観ているが、こういう使い方は初めてだったので目からウロコ。

    そんな物語は終盤で唐突気味な殺人にまで発展し、まさしく「悪夢のような雰囲気」が漂うが(しかもそこの場造り演出も好き)、「暴走」という感は免れず「何かヘンだな?」と思っていたところで……(ネタバレBOXに続く)

    ネタバレBOX

    そんな物語は終盤で唐突気味な殺人(刑法的には過失殺人かも?)事件にまで発展し、まさしく「悪夢のような雰囲気」が漂うが(しかもその「場造り」演出も好き)、「暴走」という感は免れず「何かヘンだな?」と思っていたところで客の1人(役の演者)が「チラシに掲載されている役者が出ない」とクレームをつけるというメタフィクション展開に。

    8月のなかないで、毒きのこちゃん「二代目なっちゃんの愛人。」を観た身としてこれは「事前情報で架空の(=実在せずもちろん実際に出演することもない)役者を出演者に加える」という発想をする劇作家が複数いたことに小劇場シンクロニシティを感ずるとともに初日直前に当該架空役者を「体調不良で降板」とした「二代目……」に対する「返歌」のように感じて頬の弛むことといったら!

    しかもメタに転ずる前の「本編部分」でヒロインが実生活と異なった個性でSNSに投稿しており、SNS上のキャラと現実のキャラのどちらが本質か?な問いかけをしてからのその展開な上に、クレームをつけた客(役の演者)がいないならいないでも構わないがその役者の存在(不在だったかも?)を芝居で信じさせてみろ」と詰め寄るのも「現実と仮想現実(?)」の関係性を問うことを強調して鮮やか。

    単に本作だけを観たよりも「二代目……」を観た上で本作を観たことで愉しさがグッと増した気がする。

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    2018/12/02 20:24

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