CLOWN 公演情報 演劇ユニットP-5「CLOWN」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ”鬼(悪魔)の証明”と言われる、存在もしくは無いことを明らかにするのは難しい。本公演は途中休憩を入れ、前編・後編という2部構成のようで、特に前編は証明に拘るシーンを強く感じさせる。
    全体的に個々人が持っているであろう超能力を証明しようとするシーンがくどいように思え、上演時間2時間50分は長い。もう少しコンパクトにまとめることで、後編の怒涛のように収斂する場面が活きて面白さが増すと思うだけに勿体ない。【Bチーム】

    ネタバレBOX

    舞台は山奥の廃屋のような研究所。セットは中央手前に古い横長テーブル、後方は玄関。上手側に電子レンジ、下手側に古机と窓が見える。何本かの剥き出しの柱があり、全体的にくすんだ配色はいかにも廃屋らしい雰囲気である。

    梗概…昔から“いわくつきの場所”として噂の絶えない"トワイライトゾーン"で超常現象の研究をしていた。そこに一人の男が現れて御影達に[超能力者達を見て欲しい]と依頼するが「超能力研究はしない」と断るが、別の訪問者が現れ事態は思わぬ方向に…。

    前編は、超能力者達と自分の周りにいる人々が不幸になると信じ、引き籠りになっている女性(怪奇現象を引き起こす)とが絡み、ドタバタが繰り広げられる。後編は超能力にしても怪奇現象にしても、その”力”がなかなか証明できない。しかしその”力”こそ国家権力が求めるところ。この前・後編の対峙するような展開...その意味で物語全体がフェイクであり、説明にある常識・先入観・固定観念、全ての言葉を疑問視することの真骨頂が観て取れる。

    運命を”信じた”女性と運命を演じた”男性”の虚々実々のコミカル・ミステリーは楽しめる。ラストが大どんでん返しのような展開で面白いだけに、観客の集中(反芻)力が保てる長さにしてほしいところ。
    ちなみに、タイトル「CLOWN」の意味は国家権力への比喩のようでもある。

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    2018/11/25 16:54

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