満足度★★★★
2009年に旗揚げした団体で、第5弾の今回初めて「戯曲の上演」をやるという。え?では今まで何を。。これまで身体にこだわったパフォーマンスをやって来たようだ、舞踊ではなく演劇であるらしい。
役者は黒テント女優二名(滝本女史は同じ若葉町wharfでの「4.48サイコシス」が未だ生々しく)、ロデオ☆座の澤口渉、匿名劇壇所属俳優他といった取合せで、樋口ミユ作・演出と来れば何が出てくるやらだが、未知数なりに高い期待に、応えてきた。
樋口ミユのテキストは硬質で、ある架空の状況を真しやかに描写して叙情的。演出の趣向、俳優の仕事も穿っている。
ご機嫌さんと拍手で迎えたが、淋しかったのは拍手の数。場内をみればあまりに少ない客席。これは勿体無いというレベルでない。元々小さなスペースだが、この創造的営為の結晶が一定数の目に触れない事の文化的損失を考えないでは居られない。