満足度★★★★
「井の中の蛙大海を知らず」 そういう言葉がある 確かに蛙は大海を知らなかったかも知れない…
だが 通用しなかったとは言ってない!!
大海を知らなかった蛙の中にも十分に大海に通用したやつはいたはずだ!
そんな言葉のトリックにひっかかって、どれだけの才能が潰されてきたことか
歴史の白いページを俺たちが切り開いているのだ!! 先人の腰の抜けた言動に惑わされるなっ!!!
(島本和彦:逆境ナインより)
そんな熱量と爆発力の固まりのような出演者が織りなす籠鳥恋雲なお話です
役者が複数の役を演じているために話の筋を負うのが大変ですが、それを補って余りある熱量がこの舞台にはあります
前回も感じましたが脚本の寺本晃輔先生の言葉の選択と言葉を並べる順番の上手さには感心します
長セリフやテンポの速いやり取りでも聞いていてストレスを感じることが少なく(演者は別だと思いますがw)
言葉の意味を理解できなくても、なぜか大筋の話は理解できるというスピードラーニング(?)のような気分が味わえます
演劇業界を経験しているかいないかで楽しめるポイントは変わってくると思いますが 最近あまり見なくなった「小劇場」ならではの中々に尖がった作品です
チケットの売れ行きが上々なようで売り切れの回もあるようですが
最近の舞台はオシャレすぎて… と、お思いの方には特に足を運んでいただきたいです
遊びの少ない熱々の江戸っ子が入る銭湯のような衝撃があると思いますよ。