『ソウル市民』『ソウル市民1919』 公演情報 青年団「『ソウル市民』『ソウル市民1919』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    久々に本拠地アゴラでの青年団本公演である。一番前のベンチ席で観劇。篠崎家の客間(居間?)が目の前にあり臨場感たっぷりだ。
    以前観たときは、最初から舞台に登場する叔父役だった山内健司が凄く印象に残っていたので、今回は太田宏だったのでオッと感じる。その山内健司が主人の宗一郎役で登場した時には感慨ひとしおだった。観客の私も少し齢を取ったわけである。
    まるで篠崎家の一員のような気分で家族の会話や訪れる訪問者との会話に興味津々だ。
    さり気なく無邪気に交わされる朝鮮人たちへの差別意識。

    差別意識は、こんなふうに意識することもなく、ごくごく普通の人の中に染み込んでしまっている。そのことに私は気づくことが出来ているだろうか。

    ネタバレBOX

    娘と女中が話す「朝鮮語では文学は育たない」という暴言を平然と話題にすること。朝鮮人同士の時は日本語じゃなくて母国語で話したらいいと言われ、女中(韓国人俳優が演じている)たちが「私たちの勝手じゃない」と平気な顔で受け流し、心の中で軽蔑し呆れているような場面。
    目の前で見せられると醜悪さが際立ち、いい気なもんだな日本人!って印象を持った。
    宗一郎の三人の子どもたちと今の妻が義理の関係であることやいつも問題を起こし気にかけすぎる息子と合わないこと。その息子が朝鮮人の女中と駆け落ちしたことが分かる終幕場面のあとに、唐突にストップモーションで終わるラストシーン。

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    2018/11/18 13:11

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