満足度★★
鑑賞日2018/11/07 (水) 19:00
私の叔母は731部隊に熱心な人で、今から23年前、小学4年生の時に東北で初めて731部隊展を企画したことがあった。だから、森村誠一の『悪魔の飽食』や『黒い太陽』といった映画は見たことが実はあった。でも、今回の舞台だと真新しいことはほとんど無かった。それよりむしろ「細菌実験をした証拠は何一つ見当たらない」といった歴史修正主義者も存在するので、むしろ膨大な資料で徹底的に論破して欲しかった(笑)登場人物を見る限りだと「731部隊なんて幻想だ」といった人物が見当たらなかったので、無批判に受け入れて良いのか?という疑問がある。
チョコレートケーキは初めて観たが、よく知人で「歴史上の事実はとっくに知ってるよという気持ちになる」みたいな意見を聞くが、今回も同じことを思った。プラスアルファの部分だと思う。うーん、演劇って難しい。確かに人知れず日本語を習得していた設定は面白かったし、鏡の展開もグッときた。でもラストに至る展開は迷走している感が否めなかった。グッとくるけど、ハッとしない。劇作家の新たな言葉が聞こえない。バランス良く配置?そんなものはクソ食らえ!
また、京大チームのやり取りには噛み合っていないように思われ、狙い?あまりにエリート過ぎてアスペルガーだったオチなのでは?と思ってしまった。
このように人間の悪意を見ながら物事を見る生き物です(笑)以上売れない劇作家の感想でした。