満足度★★★★★
設定が遠い未来の話ではあるけれど、意味深の現代青春群像劇とも言える。一つの箱に3人が真実を隠しながら生活を送っている。しかし、その日々はいつまでも続くことはなかった、、。
ラスト近くの10分ぐらいから、怒涛のように今まで静かだった穏やかな川が激流に変貌する。もう彼らには時間も、青春も、かすかな希望も、そして未来さえなくなってゆく。その最後の時間を彼らはロックを演奏し、彼らが一体となって共有しながら、その時を迎えるのであった。
まるでこの10分間を描きたいがためにこの劇を作ったような、凝縮した密度の高い時間であった。そしてそのまま劇は終わってしまう。取り残された観客はどうしていいのか面食らっている珍しい観客席でした。
あの圧倒的なラストには僕も唖然となりました。