満足度★★★★★
開演前に各団体の代表のアナウンスがかかる感じが文化祭っぽくて良かった。どれも60分とは思えないボリュームで大満足。運営もスムーズでした。ただ、混雑する面会場所を待合場所として使うのはちょっと難しかったかな。
・ボブジャックシアター「大阪ベイブルース」皆さん本人役で登場。もし公演の台本が直前まで書き上がらなかったら…という風刺っぽいifから、突然のファンタジー展開に。ハロウィン要素も盛り込みつつ、最後は本人役であることを上手く活かしたハッピーエンドでした。壮大な送別会。皆さんの素の個性も垣間見えるような作品を、こういう機会に持ってくるのが上手い。
・劇団6番シード「天気と戦う女」超雨女が主人公のラブコメだけれど、乙女というより体育会系なノリで、スポーツ観戦的につい応援したくなった。ラストにひとひねりあるがストーリーは王道で、それに対してスパイス的にサブキャラが次々と登場してくるのが良かったです。
・細川博司プロデュース「chocolat,sweet,bitter,die.」(1本目)ギャングに誘拐された少女ショコラを中心とした物語。冒頭から緊張感のある会話にグッと引き込まれ、舞台でありながら洋画の吹き替えを見ているような感覚は細川Pならでは。うだつのあがらないギャングの男たちの中で、凜とした瞳の少女ショコラと、大人の女性のクレバーさを持つスイートの魅力が目を引く。予想の上を行く展開に驚きながらも、切なくほろ苦い気持ちになりました。
「メキシカン・スタンドオフ」(2本目)ショコラ〜にも登場していた、リンドンとバリーのスピンオフ作品。ショコラ〜での2人の顛末を見せてからこれをやるのがニクい。多くの人達の中ではちっぽけに見える1人ずつにも、それぞれの人生という物語があるのだということに改めて気付かされた。