満足度★★★★
鑑賞日2018/10/16 (火) 19:30
昭和23年の「本庄事件」を扱った作品だが、事件そのものは知らなかった。ヤクザが支配する本庄の町で、朝日新聞の記者が元ヤクザの議員に殴られ、立ち上がる…という物語。現在と昭和23年の時間軸が何回も前後し、役者はそれぞれの時期で異なる役割を演じるが、そこをシッカリ演じられるだけの力量の役者が集まっていた。シライ自身は「社会派」と呼ばれることに戸惑いを感じるそうだが、それが見える、家族の物語として出来上がっているのは巧かった。ただ、当時の記者たちが、やたらと「民主主義」を言うのは違和感があったが、それが語れる時代になったことの誇りが出ているからでは、とは、観劇後に話した方の意見で、腑に落ちた。大久保鷹の存在感は見事としか言いようがない。