満足度★★★★
鑑賞日2018/10/03 (水)
大塚萬劇場にて猿芝居「僕が嫌いな音」を観劇。2015年の公演から連続して拝見させて頂いているお気に入りの劇団さんの一つ。毎回笑いの中に人情味溢れる優しいストーリーが詰め込まれていて温かい気持ちになれる素敵な劇団さんだと感じていますが、今回の作品にも同様の感動がありました。
まず猿芝居さんの一つの特徴だと感じる趣向を凝らしたオープニング。今回はプロジェクションマッピング?での光を駆使したカッコいいタイトル&メンバー紹介で、始まって早々から見応えがありました。本編はこれまでの公演以上に笑いのシーンが多く、一つ一つのやり取りが面白いと感じる反面、無理に笑いを取りにいくようなシーンはやや不要であったかなとも感じました。その笑いのシーンがストーリー進行上重要なポイントとなるのなら良かったのですが、断片的な面白さが多く、何となくショートコントを連続して観ているような感覚になりました。とはいえ、終盤にかけての涙を誘う感動的な展開はさすが。親子(特に今回は頑固親父と息子という設定)の複雑な心情が上手く描けており、とても心温まるストーリーだったと思いますし、今回のタイトルの意味をようやく理解しました。細部までこだわった舞台セット、劇中歌も素晴らしい。カーテンコールでのポンコツぶり?も含め猿芝居さんならではの公演でした。