満足度★★★★
なるほど。『人は見た目が9割』(新潮新書)の著者が贈る、喜劇色の濃い人物記である。新派の舞台様式・台詞回しを引き継ぐ定常のそれは、老いも若きも、ゆったり煩わずに観ていられる。題材にした「楽天と一平」は、大漫画家由来の権威とか、往生とかを素顔ではほお被っていたと思うが、しかしかわいらしく、万人うけもするように描かれている。お座敷のどんちゃん騒ぎは楽しめる。あるいはまた、「忖度」を物言わぬマジックワードとし、100年後の今日を風刺するあたりが いい。
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2018/09/24 13:23
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