満足度★★★★
一番印象に残ったのは、ダンスパーティーに行って、誰かに誘って欲しかったヘレン。実に愛らしく、そこにいるのは障害など関係ない、ごく普通の女の子のトキメキと失望。この時の期待感にキラキラした彼女の表情がとても輝いて見えた。羽杏さんの演技力には毎回驚かされる。またサリバンとの初期のシーンも、作り物感のない出来栄え。道理も通じない、相手の気持ちもわからない、歩き始めた子供を相手にするようで・・・あの感覚、子育て経験のある方なら、サリバンの気持ちがわかるのではないだろうか?
あえて難点を言わせてもらうと、ヘレンの言葉を出来るだけ理解したいと思って集中してしまうので、観ていて必要以上に疲れてしまう事。(舞台脇に字幕は出ていた。後ろの席なら見やすいが、真ん中から前は真横向いたり振り向かないと見えない、そちらを見ると舞台から完全に目が離れてしまう)サリバンを介してではなく、大事なポイントに彼女の心の声という感じで、ストレートな言葉があると、もっと彼女の心を理解できるのではないかと思う。
前作では主人公の生身の女性としての部分が感じられず、物足りなさを感じたが、今回は
“偉人”と呼ばれた一人の女性の、女としての部分もしっかり描かれていた。
追加です。
セットですが、あんなに作り込まなくても良かったのでは?黒バックで良かったんではなかったのでは?と思いました。セットとしては、テーブルセットとくみ上げポンプだけで良かったんじゃないかと・・・。
ヘレンの生きている暗闇の世界に、初めての感情や新しい感覚が生まれた時に、照明でそれを浮き上がらせる方が、ヘレンの想いがより伝わったのではないかと素人は感じました。
2018/09/11 19:25
2018/09/11 13:47
前回のオホヒルメから観ていただきまして本当にありがとうございます。また公演していきたい作品です。参考にさせていただきます。
今後もアブラクサスをよろしくお願い致します。