自ら慰めて 公演情報 ウンゲツィーファ「自ら慰めて」の観てきた!クチコミとコメント

  • 鑑賞日2018/09/02 (日) 17:00

    価格2,500円

    17:00の回(曇)

    16:40受付、開場、L字(入口側に少し、右の壁沿いがメイン(各2段)。舞台には3つの時空が溶け合っている。

    居室(ほとんどベッド)、漫喫、コンビニの駐車場、映像で夜の国道。

    栗☆兎は「動く物☆(2016/4@ここ)」を1回。
    本橋龍さんは「木星からの物体X(2017/12@どらま館)」。
    豊島晴香さんは「小田尚稔の演劇」作品、「埜日(2017/11@眼科画廊)」、文学座研究所の公演。

    豊島さんが出ていらっしゃるので観に来ました。

    少し醒めた目で見ていたのはどうしてだろうと考えますが、共感とか共鳴とか、誰もががんばれば何とかなるのだという楽観とか、どうにもならないんだという悲観とか、とはちがう気分だったからかもしれません。

    以下は戯言。

    ネタバレBOX

    「生活空間=舞台」を徹底的に取り囲むような座席配置に息苦しさを覚える。とてもいい感じ。

    タイトルに「自ら慰めて」とあるので性的な描写もあるもののビジュアル的には穏やか。

    それぞれ半径数メートルの世界、閉じ込められたのか閉じこもったのか。

    出口も、新鮮な空気もなく、タバコの煙と、クルマの排気ガスから逃れられない。

    日々が砂時計のようにざらつきながら落ち続け足元を埋めてゆく。

    そのうち、膝が、腰が。そのうち、首が埋まり暗黒の帳が下りる。

    終末への下り道の横に「進化」のバイパスが延びている。

    温暖化による水位の上昇、生き残るのは両生類であるカエルとサンショウウオである。

    サンショウウオは人間に闘いを挑み(山椒魚戦争)敗北、「ケロヨン国」すなわちカエル社会が誕生する。

    なんてことを考える。

    ちょうど「山椒魚戦争(チャペック)」を観たのと、「合成生物の衝撃(須田桃子著)」を読んだのとが妙に符合する。

    遺伝子操作による新生物の登場も考えられるのか、と。

    みな関係を持ちたがらない、触れたがらない、冷ややかさを身にまとい時間を喪ってゆく。

    アルコール、タバコ、自慰そして孤独な眠り。

    夢想に酔ったようないい感じ。

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    2018/09/03 13:41

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