ジャッジノット!!審理編&評議編 公演情報 演劇企画アクタージュ「ジャッジノット!!審理編&評議編」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    「審理編」→「評議編」を観劇

    ミステリーファンで高血圧の私は怒りで脳卒中を起こしそうになるくらい(推定血圧200超え)ミステリー要素はありませんでした。法廷を舞台にした単なるコメディです。確かにチラシの内側上には「リーガルコメディ」とあり、さらにチラシのイラストもふざけたものなので勘違いした私にも責任があります(チラシは事前に手に入らなかったのだよ)。しかし、「説明」にもコメディであることをひとこと断っておくべきでしょう。それによってレジナルド・ローズの「12人の怒れる男」風ではなくて三谷幸喜の「12人の優しい日本人」風だと判断できたと思います。いろいろ書こうとするとふつふつと怒りが湧いてくるのでここまでとします。

    10/1 追記)1か月が経って冷静になったので怒りの理由を書いておきます。

    ネタバレBOX

    俳優座劇場版「十二人の怒れる男たち」のネタバレBOXとかなり重複します。

    基本的に本作の「評議編」は「12人の怒れる男」(「怒れる」と略記)と同様の構造です。
    「怒れる」では法廷での審理が手抜きであったことに対して、
    (1)弁護士が若い国選弁護人であった。
    (2)被告人がスラム育ちの前科持ちであった。
    ことが原因であったのではないかと登場人物に言わせています。人権意識が薄い1950年代のアメリカであることも背景にあります。
    しかし、本作では状況は全く異なります。
    (1)弁護士は私選の優秀な人物です。
    (2)被告人はそれまでは犯罪とは無縁の普通の中年の女性です。
    また、現在の日本であることも忘れてはいけません。
    ということなので法廷での審理がぞんざいに行われる理由は何もないのです。

    したがって「怒れる」をこのような状況に持ってくることはできないのです。
    それなのに、さらに「審理編」まで作ってしまいました。そうすると法廷での審理は
    (A)証言や証拠を詳しく吟味しないで提出する警察・検察
    (B)反対尋問もしない弁護士
    といったものにならざるを得ません。

    当然、作者は困ったことでしょう。そこで「審理編」では

    ・法廷での証人や証拠調べのところをカットして、余った時間潰しに法廷で歌の練習をするなどという、最低の手抜きをしてしまいました。

    そこを上手く作れないのなら最初からこういう作品を作ってはいけないというのが私の考えです。

    なお「12人の優しい日本人」からいくつかネタをもらってきてはいますが、まったく似てはいません。

    0

    2018/09/02 23:09

    1

    0

このページのQRコードです。

拡大