OMOIDE IN MY DEAD 公演情報 タツノオトシドコロ「OMOIDE IN MY DEAD」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/01/28 (日)

    ひたすら映画のレンタルDVDを見続ける男。そして、その行為にダメ出しをし続けるもう一人の男… 彼は…何故か「鎖」に繋がれていた…。

    続きはネタバレBOXへ。

    ネタバレBOX

    (続き)

    湧き立つ「異常」感を押し殺すかの様に…ひたすら繰り広げられる「日常」的な映画オタクの営み。​鎖のみならず、会話の端々に「異常」のキーワードが出てくるのに、愉快な「B級映画オタクトーク」で空間が埋め尽くされ、観る側の感覚が麻痺していく。

    映画トークには…リアリティの構築と異常の感覚を麻痺させるカモフラージュの役割があったのではないかと思う。
    …ゾンビが…フィクションの世界から…徐々に現実の世に忍び寄り… 遂には登場人物の全てにその魔の手が及んだかに見えた刹那… 本作における「ゾンビ」に対する…私の認識が覆った…見え方が変わった。

    ​当初は社会からドロップアウトした若者…という「特定」のケースをモチーフにしているのかと思っていた。

    しかしいつの間にか、それは「一般化」してしまった。舞台には…そういうヤツしかいなくなった。

    …その瞬間、本作は社会一般の…今、この社会にある普遍的な暗部を描き出していると思えてしまった。

    色んなものを社会に吸い取られて…先の見えない人生を前に…死屍累々と積み重なる若者の姿がみえる。冗談交じりに「ゾンビは労働者の鑑」と評する台詞が、とても効いていた。

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    2018/08/17 22:09

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