『たかおとたかあき』 公演情報 三栄町LIVE「『たかおとたかあき』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    鑑賞日2018/07/13 (金) 19:30

    ゴミって過去の思い出が蓄積されてる作品だと思う。かなり思い入れがあるゴミだったり、実はたまたまお金を持っていて、何となく浪費していたゴミだったり。。
    「そもそもゴミとは何?」と登場人物に価値が変わってくるとさらに面白くなると個人的には思った。

    ネタバレBOX

    無数にちりばめられたゴミの山に一瞬「おおっ!」と思いながら期待して開演。ランドセル、犬の首輪などそれぞれの体験が綴られる。
    エピソードは興味深いが、いかんせんゴミが多いため、他のゴミのことは語られず。「もしや登場させただけなのでは?」と錯覚を覚える。「一見意味のないことでも、本人にとってはかなり思い入れが強かったりするんだよなあ」ということを思う。役の人物がやり取りをするなかで、認識が変わっていくのがセオリーだと個人的には思う。
    興味深かったのがゴミ屋敷とおぼしき人物が生年月日を書き入れるところ。年月が経過していると記憶が曖昧だったりする。確かに自分も身内の年齢やましてや生年月日なんて言える自信がない。何らかの事情があり、家族も全てを失って、生年月日さえも真実か分からない瞬間があるんじゃないかと思う。
    もし分かりやすいドラマにするならば、事件が起きるのが良いのではないかとふと思った。例えば立ち退きを迫られているとか。ホームレス支援に関わったことがあるので知ってるが、ゴミ屋敷に棲息していると、ほぼ十中八九立ち退きを迫られている。皆が助け合いながら仲良く暮らしているとだいたい狙われてしまい、悪質だ。「立ち退きまであと●日」という目下の目標があるので、一本柱があると話題になりやすいし、ドラマが深まっていくのではないかと思う。
    一点惜しかったのが地域福祉課の職員。「そもそもなぜいるのか?」のリサーチが少し浅いように感じた。「ちょっと来ちゃいました(テヘッ)」と言うけれど、「そもそも業務だよね?」と頭をよぎった。例えば以下のプランが考えられる。
    【A案】立ち退きを迫りに来たが、何らかの理由があり、休日を利用して(ボランティアで)ゴミ屋敷の元を訪れている。
    【B案】純粋に立ち退きを迫りに来ている。

    A案だとすれば自由度が高く、好きに書けるが、B案はきちんとリサーチをしないといけない。いずれにしても「なぜ登場するのか?」を決めた方がベターだ。台本はふらっとやってきたことを装って、実は意図的に描いているのだから。

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    2018/07/13 08:04

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