満足度★★★★★
鑑賞日2018/06/20 (水) 19:00
座席L列6番
価格4,000円
戦時中に韓国に嫁ぎ終戦後20年も彼の地に留まらざるを得なかった4人の女性を中心に描いた物語。
ナザレ園のことを知らなかった身としては今まで考えたこともなかった題材で、なるほどそういうこともあったのだな、と改めて「学ぶ」感覚。
そうして、史実をもとに「あんなことを二度と起こしてはならない」と警鐘を鳴らすのは井上ひさし作品や劇団チョコレートケーキの作品と通ずるものがありつつ、やはり独自な部分があるように思える。
ただ、場転後しばらく会話を注意深く聞いていないと前の場から流れた年月がワカらないのがややストレス。
例えばこまつ座のように明転前に字幕で次の場の時を知らせていただければ「前の場から○年経ったのか」と知った上で観ることができて内容に集中できるのに。
再演があるようならこの点も考慮していただきたく。
ところでツイッターなどで目にしただけで3件、冒頭で亡くなった人物を勘違いしていたとの感想があったが、直感的に正解を察していたのは幸いだったのか?
また、「戦争がもたらした悲劇」には戦争が直接引き起こしたものと、それまでは潜在していたが戦争によって顕在化したものが原因となったものの二種類があるのではないか、そして本作は後者による部分が大きいのではないか?などとも考えた。