チャンドラ・ワークス Chandra Works 公演情報 少年社中「チャンドラ・ワークス Chandra Works」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    まだ観劇の世界に出会う前の公演。
    DVDで観ました。

    ネタバレBOX

    今から11年前の舞台、皆さん今でも若々しくてあまり年齢を感じないのですけれども、でもやっぱりちょっぴり今よりお若い。
    劇団員さんオンリーで、お一人お一人の見せ場がふんだん、その魅力を思う存分味わえる。

    舞台奥に向かってのびる橋も駆使して、少年社中らしい疾走感。
    その疾走感溢れるオープニングからもうワクワクする。

    空に憧れ、宇宙を目指す人々のお話。
    ハイレゾが古代っぽいとすれば、チャンドラワークスは中世っぽい?
    結婚式の場面など、インドっぽい要素もちょいちょいありました。
    とある軍人がテストパイロットとして、飛行機工房へやってくる。
    軍からのオーダーは軍用の偵察機だったけれども、実際に造ろうとしていたのは宇宙へ向かう乗り物、いわゆるロケット。
    宇宙へ行こうとするなんて前代未聞な舞台世界、反発しあっていた者たちが、力を合わせて夢に向かって走り出す。

    大切な場面場面、色々思わせてくれる心に響く大切な台詞が散りばめられている。
    飛行機乗りにとって一番大切なことは生きて帰ることだ・・・って台詞に胸を突かれる。

    クライマックス、疾走感溢れる飛行テストの場面。
    今度はワクワクではなく…ドキドキしました、耳の奥で鼓動がドクドクいうほどに。

    疾走感からの静寂、静寂の中に満ちる深い哀しみ。
    涙が零れる、きっと生で観てたら客席で号泣してました。

    夢に向かってみんなで熱く盛り上がっていく前半からの。
    夢壊れて哀しみ苦しみもがき傷つけあう後半。
    「夢」をみる者の現実。
    あらゆることに置き換えてみることができる。

    最後、テスト飛行の失敗によって死亡したパイロットが残した最期の言葉を聴く場面で、また涙が溢れる。
    ただただ純粋に無邪気に安全なところで仲間の力添えを甘んじて受けつつ夢をみていた男が。
    傷を負い、現実と戦い苦しみながらも、夢をみつづけることの尊さと力強さ。
    「夢」をみることの覚悟をみました。

    派手な殺陣はない、ダンスも少しだけ、ストレートに少年社中な舞台。
    終わった後、深く深く溜息をつく・・・あぁ、少年社中が好きだ。

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    2018/07/08 00:19

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