serialnumberのserialnumber 公演情報 serial number(風琴工房改め)「serialnumberのserialnumber」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    nursery。短編(前日譚)→本編で95分。

    ネタバレBOX

    前日譚。とある精神病院に勤めるミセスカーター(詩森ろば)の前にゴシップ誌記者のレイ(杉木隆幸)がやってきて色々探りを入れてくる。精神病院のとある医師の死、患者であり裁判沙汰にもなったルディオコーナーについてである。
    本編。幼い口調の精神疾患者ルディ(田島亮)の担当医となったティム(酒巻誉洋)がルディと話していると、突如ルディの口調が変わり粗暴な別人格が現れる。別人格は鋭い指摘と洞察力でティムの本当の目的を話させるが…。

    ルディが父から性的暴行を受けていたこと、そして父を殺し別人格を産んだこと、死んだ医師もルディへ性的暴行をしていたこと、その被害は別人格が引き受けていたこと、などがどんどん明らかになっていき、ティムはティムで、死んだ医師に対する性的な想いを消化すべく、医師とティム(別人格)との関係を明らかにすることに成功する、という会話劇。
    別人格の超人的な洞察力もさることながら、ルディの身代わりとしての人生を歩むことを受け入れている別人格の生きざまというか、それしか選択できないやるせなさが見どころかな。動機は自己的であれ、ティムは別人格に手を差し伸べた救世主ともいえるし、二人のヒューマンドラマでもあるか。

    最終盤でティムに人格が入れ替わるが、その時のティムはもしかしてまた別の人格なのかななんて思った。もしくはさっきまで話してた別人格が死んで代わりの人格を作ったというような。けど雰囲気的にそんなネガティブな作品じゃないような気もしている。会場の白さ的にも、クリーンな作品と受け止めてよいのかななんて。

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    2018/07/01 22:49

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