満足度★★★★★
鑑賞日2018/06/03 (日) 18:30
名嘉友美の劇作は、"Love"シリーズを経て、一皮剥けた印象がある。本作は、今まで観たシンクロ少女の中でもサイコーと言って良い出来だと思う。最初は、異なる3グループに見えていたエピソード群が、小学生の少年と女子高生のその後だと徐々に分かる展開は今までの名嘉の作品にもあった手法ではある。しかし、本作はその繋がりが切なく、しかもイタイ面を出しながらも、エンディングは今までのシンクロ少女にはなかったような終わり方だと思う。役者の選定も演技も見事で、一つの頂点に到達した感はあるのだが、次作への期待を裏切らないのは大変なことかもしれない。
なお、名嘉の映画好きは有名だが、本作でもいくつかの映画へのオマージュ的シーンがあるそうだ。私が気づいたのは「真夜中のカウボーイ」だけだけれど…。