満足度★★★★
おもちゃ箱のような楽しさ。
ディズニーランドのアトラクションのように楽しい作品だった。大隈講堂前に集合して、劇場である都電に向かう間も様々な仕掛けがあり、わくわくどきどきしている間に終了、あっという間の二時間だった。
都電を借り切っての公演。早稲田から三ノ輪まで片道53分を往復する旅。町並みを楽しみながら二本の芝居が見られるという観客にとってはぜいたくな企画だが、役者にとっては多分過酷なステージだったろう。音楽も照明も助けてくれない。また、電車の中というのはそれだけでうるさいのである。狭い空間と言っても劇場よりはるかに声を張らないと聞こえない。そのため細かい感情表現が出来ない。それにハプニングだらけなのである。貸し切りと言っても各駅には一般の都電の客がいる。そして、電車は登場人物を登場させたり退場させたりするために駅に止まるのだ。そのたびに一般の客も乗ろうとする。そういった様々なハプニングへの対応力が求められる。確かに役者を鍛える場としては最適だと思ったが、やってる方としては気が気でなかっただろう。