満足度★★★★★
鑑賞日2018/05/25 (金) 19:00
43年振りの再演とのこと。唐十郎氏もまだまだ若気の行ったり来たりしていた時期だと思う。起承転結やストーリー展開といったものに縛られずに、天衣無縫な舞台。歌あり、踊りあり、コスプレあり。
院長の「お世話したいのです」というセリフのリフレインが気持ち悪すぎて、気持ちよい。
このノリはどこかで観たなあ、と思ったら、月蝕歌劇団だ。高取英氏は寺山修司氏シンパだと思っていたのだけれど、時代的には唐十郎氏とも通底している部分があるんですね。
おまるや注射といった小道具が、70年代の喧騒を象徴し、銀粉蝶さんの演技が、よい意味で、ノスタルジーをかきたてる。
生の唐十郎氏が見守る舞台。どんな顔で観ているのか、気になってチラ見していたら、視線が合ってしまった。ちょっと怖かった。
台詞回しや、舞台転換、たたみかけるテンポといい完成度の高い舞台でした。