満足度★★★
東山義久さん率いる男性7人組のユニットDIAMOND☆DOGSが、元宝塚トップスターの水夏希さんと人気子役の木村咲哉さんを迎えて行うアクションミュージカルに、フラメンコ界の小島章司さんがゲスト参加しているという仕組みになっています。これらの方々のファンの皆さんにとっては満足の行くステージであると思います。以下は、積極的なファンとは言えない、いわば部外者の愚痴です。
「Flamenco」と表題に入っていますが小島さんが上段の奥の方で踊るシーンが2回あるくらいでフラメンコの香りは限定的です。私は水さんがバラの花をくわえ、フラメンコ・ギターに合わせてステップを踏む姿を夢見ていたのですが、かないませんでした。音楽的にはドラムとパーカッションが重用されているので「ドラム マクベス」が合っています。尺八の迫力ある演奏もかなりのものでした。
もっともその「マクベス」ですが、森が動く話などが大幅にカットされているのは仕方がないとして、木村さんの出番を増やすために、バンクォーの息子が次の王になるという改変を行っているのはどうかと思います。もっとも原作にはないバンクォーが殺されるシーンは見ごたえのある改変でした。木村さんは踊りはさすがですが、歌は子供の声なので雰囲気が壊れてしまいました。子役に過度に頼ってはいけません。
舞台は3段になっていてドラムセットとパーカッション+大太鼓だけで装飾は一切ありません。いろいろな場所になるので特定のものにはできなかったのは分かりますが、もう少しなんとかならなかったものでしょうか。
それから開演後35分に客席に道化が観客をいじりに入ってくるのですが、折角物語に集中し始めたタイミングで水を差しにくるとは、何を考えているのかと怒ってしまいました。