たいこどんどん 公演情報 こまつ座「たいこどんどん」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    久々のこまつ座、井上戯曲を「普通に」上演した演目を初めて観た。ラサール石井演出にも興味あったが何より戯曲が面白い・・と言っても最後まで読み切らなかったのだがふと書棚にあったのを手にとると止まらず、読んでも「観たい」と思わせた。その核は、艶笑というやつ。江戸を発って主に東北を回る旅の話だが作者井上のアイデア炸裂。思いのほか長くなる二人旅の後半はどうなるのやら・・期待しつつ劇場へ。戯曲からもらった印象とかけ離れた所多々あれど、このたび主役(幇間役)に抜擢された柳家喬太郎師匠が予想外に良い。江戸弁は本業とは言え芝居の間もある。一方の若旦那役は急遽体調降板した窪塚俊介の代役に立てられた江幡秀久氏、年齢的に「若」旦那はどうかと思いきやこれが小事に囚われない商家の放蕩息子の味を出して正解。三時間超えの大作。幕末江戸が物語の始まり、二人の旅はちょうどタイムスリップするかのように時代の最先端から逃れた格好、して「ご一新」を知る事になるラスト。圧巻井上の筆力、またこれを調理した演出も光った、と最後には思わせた。

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    2018/05/22 07:46

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