満足度★★★★★
チラシの図案からは松本清張風の刑事ものを想像しましたが実際は180度違うものでした。しかし、その勘違いが幸いして今まで観たことのないような舞台に、脳味噌が大喜びです。マンガでいうと、中崎タツヤかポテチ次郎が書いた「はりこみ」という題名の4コマあるいは短編の連作を読んでいるような感じもしました。ただし、あくまで私のイメージで全然違うじゃないかと後で追及されても困ります(笑)。
会話劇ですが、普通の会話から、いつもはかけているリミッターを外したものが多く、本音より先に行き過ぎてしまうものもあって、笑いながらも結構怖くなることもあります。もちろん、ほとんどは「ぐはは」と笑ってしまうものですが、「なるほど」と納得させられるものもある一方で、「それはないわ」というものも紛れ込んでいて油断ができません。
それぞれの会話は「はりこみ」とは関係のないものも多いのですが、全体としては確かに「はりこみ」だったなあと納得させられます。私の筆力、記憶力の欠如で実態にあまり迫ることができていませんが、(ドタバタでもエログロでもない)おバカな演劇を観たいという方には絶対のお勧めです。