13番地のパブロ・ピカソ 公演情報 新宿公社「13番地のパブロ・ピカソ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     13番地は、無論、フォービズム/キュビズムの牙城として有名になった洗濯船(Le Bateau-Lavoir)の番地である。(追記2018.5.13 01:06 )

    ネタバレBOX

    時は1907年、ピカソのパリ時代という訳だ。酒と女と麻薬に盛り上がっていた時代でもある。未だ芸術家としては殆ど無名の彼ら若手芸術家が、自由と本来の芸術を求めて夢と現の間を彷徨う丁度アルルカンのように、漂っていた時代である。今作は、この時代と第2次大戦終了7年後を織り交ぜながら描いている。そして舞台の主役はピカソではない。彼に関わろうとした若手画商である。
     面白いのは、芸術には本来値段なんかない、という当たり前の事実と、気に入れば例え身代を擲ってでも、という程惚れ込む人もまた居るということである。絵画ではなく、焼き物であるが、古薩摩の茶碗に馬喰碗と言われる名器があって、これは、さる御大尽が、身代を擲って贖い馬喰にまで身をおとしたと伝えられる器。実際、頗る魅力的な器である。
     ところで、今作、光っているのは、ピカソの科白だ。このようなことをピカソが本当に言ったという資料が残っているのか、創作かは分からないが「女の涙が俺の絵具の色になる」だの「金持ちになっても貧乏人の生活がしたい」などは、可也デモーニッシュな雰囲気を漂わせる科白であり、仮に史実であるなら、ピカソが戦っていたものが何であるのか? を示唆しているのではないか? と考えると頗る面白い。
    また、ピカソを世界的な画家として売り出すに最大の功績のあった画商とピカソの契約に関して、その成立の時の握手が左手で為されていることも極めて意味深長である。
     

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    2018/05/12 00:06

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  •  5月11日14時の回後のアフタートークは、時間の無駄でした。作品自体に興味を惹かれたのと反比例する効果しか自分にはありませんでした。
                        ハンダラ

    2018/05/13 01:14

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